中国の兵器輸出が88%増、国産開発進み輸入減少 SIPRI
香港(CNNMoney) スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は25日までに国際的な兵器取引に関する報告書をまとめ、中国の輸出が88%の激増を示したと発表した。
2011~15年と06~10年の期間の輸出実績を比較したもの。米国、ロシアや英国なども取引量を増やしたが、中国ほどの大幅な伸びを示さなかった。大きく減らしたのはドイツ、オランダとフランスだった。
中国の主要な輸出先はパキスタン、バングラデシュやミャンマーを含むアジア太平洋地域だった。報告書はこれら3カ国がインドの隣国であることに注意を促した。
報告書はまた、中国軍による兵器の海外調達が国産の開発が進んでいることを受け、減少し続けていると指摘。中国の輸入量は2000年代初頭には他国を圧倒的に引き離す世界最大の水準を示していたが、11~15年はインド、サウジアラビアに次ぐ3位に後退していた。
報告書は最新型兵器の開発能力が進展し、輸入への依存度が減ったと分析。ただ、大型輸送機やエンジンなど一部の装備品については海外での調達に依然頼っているとも説明した。