ドナーの犯罪歴や病歴に「虚偽」、3家族が精子バンク提訴
コリンズさんらは統合失調症の遺伝的リスクについても調査した。統合失調症は発症関連遺伝子群によって70~100%の確率で発症のリスクがあるとする調査結果も最近発表されている。
この調査結果をザイテックスに提供したにもかかわらず、問題のドナーはデータベースから消去されなかったと原告側は主張する。
コリンズさんらは米ジョージア州の裁判所にも訴えを起こしていたが、この訴えは昨年棄却された。ただ、判決では、代替生殖問題に関する法律は時代遅れになっていると指摘した。
原告側は、ドナーが虚偽の申告を行い、ザイテックスは審査を怠ったと主張。弁護士は「3家族とも、子どもが深刻な精神疾患を発症するリスクが極めて高い。予防措置も存在するが、そのためにはコストがかかる」と訴え、子どもの将来の医療費を積み立てるため、損害賠償を請求するとした。
ザイテックスは弁護士を通じ、業界基準にはすべて従っていると強調した。