エクアドル地震 死傷者4500人、復興には時間も
南米エクアドルで16日に発生したマグニチュード(M)7.8の地震で、同国の危機管理省はこれまでに480人が死亡し、けが人は4000人を超えたと発表した。エクアドル政府は兵士1万人と警官4600人を被災地に送り込んでいる。
リカルド・パティニョ国防相は地震について「過去60年間で最悪の悲劇」とし、「今われわれは、被害者を救助し遺体を収容するという最も困難な段階に直面している。現在、がれきの撤去を行っており、さらに多くの遺体を発見することになるだろう。ここから復興するには長い年月がかかるだろう」と述べた。
米地質調査所(USGS)によれば、エクアドルでは1987年3月にM7.2の地震が発生し1000人が死亡した。パティニョ国防相によれば、1949年の地震では約5000人が命を落としている。
エクアドル軍や警察に加え、8カ国から数百人の救助隊が被災地に送り込まれ、移動病院や仮設シェルターを設営している。
だが物資や救助隊を現地に届けるのは容易なことではない。
政府の危機管理当局者は「水不足と通信の途絶は大きな問題だ。高速道路も状態の悪いところが多く、特に山間部ではひどい。エルニーニョ現象のせいで最近雨が降ったせいだ」と述べた。