ISIS、内部文書から浮かび上がる士気低下の実態
先に流出した文書では、ISISが「首都」と称するシリアのラッカにいる戦闘員は、給与が半分にカットされたことが判明していた。
人材集めにも苦慮している様子で、シリア中部のパルミラなどでの敗北を受けて戦闘員を増やそうとしたものの、失敗に終わったとされる。
タミミ氏は昨年10月の時点で、ISISが「脱走者に対する恩赦」を発表したと伝えていた。
戦闘員が増員できない一因として、医師から偽の診断書をもらって戦闘を免れようとするメンバーが存在することも判明した。ただし医師が支配地域から脱出する中で、ISISは「医療頭脳流出」の事態に直面しているという。
ただ、ISIS支配地域の住民は長年の内戦で貧しい生活に慣れており、ISISに対する大規模な反乱が起きることは予想できないとタミミ氏は指摘する。ガーステン氏も「この戦闘は忍耐と時間を要する」と強調した。