ヒンドゥー教徒の男性、襲われ死亡 バングラデシュ
(CNN) バングラデシュ中部タンガイルで4月30日、洋服の仕立て屋を営んでいたヒンドゥ―教徒の男性が何者かに襲われて死亡した。
地元警察責任者によると、男性は自分の店の中にいた。複数の犯人がオートバイで乗り込み、なたで切り付けたという。男性は即死した。
同責任者によれば、この男性は2012年、イスラム教の預言者ムハンマドを侮辱する発言をしたとして収監され、数週間後に釈放されていた。当局は、当時の発言と殺害との関連を調べている。個人的な恨みなどの可能性も排除していないという。
同国の首都ダッカでは先週、性的少数者の活動家2人が似たような手口で殺害されたばかり。
このうち1人は米国際開発庁(USAID)の職員で、性的少数者の問題を扱う雑誌の編集者も務めていた。もう1人は同性愛者として権利を主張する団体を率いていた。いずれの事件も、国際テロ組織アルカイダ系の過激派「アンサール・イスラム」が犯行声明を出した。
世俗派のブロガーらが刃物で切り付けられて死亡する事件は2013年から報告され、昨年から今年にかけてすでに6人が犠牲になった。
イスラム過激派は昨年9月、国外のブロガーらも標的にすると宣言し、欧州や北米の在住者を狙うとして名簿を公開していた。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、同性愛者らが国外からバングラデシュ警察に脅威を訴えようとしたところ、逆に「挑発的」な行動を改めなければ罪に問われると警告されたという。