大統領弾劾手続き、下院議長代行が採決無効を主張 ブラジル
(CNN) ブラジル下院で先月、ルセフ大統領の弾劾(だんがい)手続き開始に向けて可決された決議案をめぐり、下院のマラニョン暫定議長が9日、この採決を無効としたい考えを示した。
ルセフ大統領は政府会計の粉飾にかかわったとして弾劾を求められている。弾劾手続きを開始する決議案は圧倒的多数の賛成によって下院を通過し、11日には上院での採決が予定されていた。
司法専門家らがCNNに語ったところによると、採決の無効は前例のない事態であり、仮に実現しても連邦最高裁の差し止め命令や議会本会議での審議によって覆される可能性がある。
上院スタッフのうち少なくとも1人は9日、マラニョン氏の発言は上院の審議に影響しないとの見方を示した。
マラニョン氏は先週の採決後、クーニャ下院議長が汚職捜査を妨害したとして停職処分となったことを受け、暫定議長に就任していた。
リオデジャネイロ五輪の開幕が数カ月後に迫るなか、ブラジルの政局はますます混迷の度を深めている。