米軍、欧州MD計画で初のミサイル稼働 ロシア反発

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NATOの演習に参加するポーランド軍の兵士

NATOの演習に参加するポーランド軍の兵士

(CNN) 米軍は19日までに、北大西洋条約機構(NATO)のミサイル防衛(MD)システムの一環としてルーマニアで地上配備型の迎撃ミサイルの稼働を開始した。欧州での同ミサイルの運用開始は、米国が約10年前にMD計画を発表してから初めて。

米国は同計画の狙いはイランなどからのミサイル攻撃の阻止と長年主張しているが、ロシアは自国の核戦略を無力化する意図を疑い、反発している。NATOのストルテンベルグ事務総長はMD稼働開始の式典で、あくまで防衛のための配備でありロシアの戦略核の抑止力を損ねたり、弱体化するものではないと強調した。

米の欧州MD計画は当初、ブッシュ前政権がポーランドとチェコに迎撃ミサイルとレーダー基地を配備することを想定していた。しかし、オバマ政権はこれを修正して導入技術も変更し、運用もNATO主導にする方針に転じていた。

今回の稼働はルーマニア軍基地があるデベゼルで開始。ミサイルは米軍の支援施設の中に収納され、運用はNATO司令部に委ねる。ポーランドでも同様の施設建設が近く始まる見通し。

米海軍報道官によると、デベゼルのミサイルシステムは地上配備型の「イージス・アショア」。飛来する敵ミサイルをSM3ミサイルで迎撃する。同システムの収納施設には海軍兵士約130人が詰める。

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