難民船、地中海での転覆相次ぐ 死者700人以上か
(CNN) 地中海で難民を乗せた船の転覆事故が相次ぎ、29日までに少なくとも65人の死亡が確認された。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、25日から27日にかけての死者の数について、最終的に700人を超える恐れがあるとしている。
UNHCRのフォッシ報道官によると、25日に転覆した船では5人が死亡、560人が救助されたが、依然として約100人が行方不明になっている。
26日には別の船が転覆、沈没し、乗っていた670人のうち15人が死亡、104人前後が救助された。約550人の行方が分かっていないという。
27日にももう1隻の船が沈んだ。乗っていた人の数は不明だが、少なくとも45人が死亡した。
同報道官によると、難民のほとんどはソマリア、エリトリア、スーダンから欧州を目指していた。ソマリアではイスラム過激派「シャバブ」と部族勢力の衝突が続き、エリトリアの人々は弾圧や兵役から逃れようとしている。スーダンの西部ダルフール地方では来年にかけて戦闘が続き、難民もさらに増えることが予想される。