地中海で大型船沈没、難民や移民500人水死の恐れ
(CNN) 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は20日、リビアとイタリアの間の地中海で大型船が沈没し、難民や移民500人あまりが死亡した可能性があることを明らかにした。
UNHCRはギリシャのカラマタで19日に生存者から事情を聴き、同船が沈没した経緯を調べている。
生存者は男性37人、女性3人、3歳児1人の計41人。16日に商船に救助され、カラマタに到着した。国籍はソマリア人23人、エチオピア人11人、エジプト人6人、スーダン人1人だった。
生存者がUNHCRの調査員に語ったところでは、100~200人の一行が全長30メートルの船でリビアのトブルク付近から出航し、同船を手配した密航業者が数時間後、乗客を別の大型船に乗り換えさせようとした。
しかし大型船は既に数百人が乗船していて満員の状態で、乗客が乗り換えている途中に転覆して沈没したという。
助かった41人はまだ大型船に乗り換えていなかった人や、泳いで小型船に戻った人が大半を占め、3日間漂流した後に救助された。現在は地元当局が手配したカラマタの競技場に身を寄せ、警察が手続きを進めている。