中国軍艦、尖閣沖の接続水域に 日本が抗議
(CNN) 日本の防衛省によると、中国海軍のフリゲート艦が9日未明、尖閣諸島(中国名・釣魚島)の接続水域に入った。中国のフリゲート艦がこの水域に入ったのは初めて。日本政府は中国に抗議するとともに、同船が直ちに接続水域から出るように求めた。
防衛省によると、中国のフリゲート艦1隻は同日午前0時50分ごろに接続水域に入った。日本の艦船が接続水域を離れるように繰り返し求め、同3時5分ごろには同水域を離れた。
外務省の斎木昭隆事務次官は程永華(チョンヨンホワ)駐日中国大使を外務省に呼び、「重大な懸念」を伝えるとともに、同船の接続水域からの離脱を求めた。
また防衛省によると、ロシアの軍艦も8日午後9時50分~9日午前3時5分の時間帯に同海域に入ったのを確認した。詳細な状況は不明だが、NHKが当局者の話として伝えたところによると、中国艦はロシア艦の動きに対応した可能性がある。
中国と日本はともに尖閣諸島の領有権を主張し、近年緊張が高まっている。2013年には中国が尖閣諸島を含む東シナ海の広範囲にわたり防空識別圏(ADIZ)を設定し、日本や米国から抗議を受ける事態となった。日本も尖閣諸島上空にADIZを設定している。