バグダッドテロ、死者215人 焼け焦げた遺体に家族ら衝撃
バグダッド(CNN) イラクの首都バグダッドの繁華街で起きた自爆テロで、4日までに215人の死亡が確認され、テロによる犠牲者としては2003年以来、最悪となった。現場ではこの日もがれきをかき分けて捜索救助活動が続けられ、安否が分からない家族を探し続ける人たちの姿があった。
犠牲者のうち81人の遺体は損傷が激しく、DNA鑑定による身元の確認作業が進められている。家族を探しに来て焼け焦げた遺体を目にした人たちは、ショックで呆然とした様子だった。
現場にいた夫婦は、誕生祝いで友人とカフェに出かけた10代の息子を探していた。別の男性は、ラマダン明けを祝う衣類を買いに行った子どもを含む親類5人の安否が分からないと話した。
これまでの調べによると、トラックを使った自爆テロによって、大勢の買い物客などでにぎわっていた商店街で火災が発生。店内に閉じ込められるなどして逃げ遅れた人が続出したとみられる。
20代後半の男性は、安否が分からなかった兄弟の数珠や衣類の一部を見付け、涙を流しながらがれきから駆け出して警官に止められた。
バグダッドの住民は暴力や流血にはもう慣れていると思われがちだ。しかし自分の家族を奪われた者の痛みは、世界中のどこであれ、変わることはない。