エジプト機墜落、ボイスレコーダーにも火災の形跡
(CNN) 5月に起きたエジプト航空機墜落で、修復された音声記録装置(ボイスレコーダー)に、機内で火災が発生し乗員らが消火を試みた様子を示すデータが残っていたことが分かった。同航空の幹部が5日、CNNに語った。
ボイスレコーダーには操縦室内の音声が記録され、乗員の会話や警報音、背後に流れる音などから墜落時の様子が推測できる。同機のレコーダーはメモリーチップが損傷した状態で回収され、仏当局が修復を試みていた。
ただ当局者らは、墜落原因を特定するのはまだ早いとしている。記録されていた会話などの詳細は公表されていない。
同幹部はCNNに、ボイスレコーダーのデータはこれまでに得られたほかの情報に沿った内容だと語った。すでに飛行記録装置(フライトレコーダー)の解析から、トイレと電子機器から煙が出ていたことが分かっている。
残骸からは前部で高温による損傷やすすの跡が見つかった。地上との通報システムACARSの記録で、墜落の数分前に煙探知機が作動していたことも判明している。
火災が機器の故障で起きたのか、あるいは人為的な原因だったのかは明らかでない。
同機は5月19日、乗客乗員66人を乗せてパリからカイロへ向かう途中で地中海に墜落した。エジプト当局は機械的な故障とテロの両面で捜査している。