「私の息子ではない」 ダッカ襲撃実行犯の父親、取材で涙
ダッカ(CNN) 「これは私の息子ではない、息子ではない」と、涙ながらに繰り返す父親――。バングラデシュの首都ダッカで起きた立てこもり事件の実行犯の1人、サメフ・ムバシール容疑者(18)は、過激派思想とは一見縁のない裕福な家庭に育った。
家族によると、ムバシール容疑者は今年2月29日、ポップコーンを食べながら試験対策の授業に出かけたきり、突然姿を消した。
家出か駆け落ちか、誘拐されたのか。イスラム過激派に誘い込まれた可能性もある。家族は心配して捜し回った。そして今月2日、最も恐れていたシナリオが現実となった。親族から見せられた過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」系サイトの画像に、立てこもり事件の実行犯の1人として同容疑者が写っていたのだ。
父親のハヤト・カビールさんはインタビューで「私の息子ではない」と繰り返し、「そんな所へ行くと分かっていたら、真っ先に命がけで止めたのに。あり得ないことだ」と首を振った。