「私の息子ではない」 ダッカ襲撃実行犯の父親、取材で涙
当局はこれまでに、射殺された実行犯5人の名前を公表した。6人目は重体で、取り調べに応じられる状態ではないとされる。
5人のうちムバシール容疑者を含む3人が私立大学に通い、英語で教育を受けていた。数カ月前に行方不明となり、家族から捜索願が出ていた点も共通している。
これまでに実施された複数の研究でも、欧米からISISに誘い込まれる若者らの多くは高学歴で、中上流階級の出身者が多いと報告されている。
ただダッカの事件については、ISISが犯行声明を出しているものの、イヌ情報相らは国内の非合法組織「ジャマトゥル・ムジャヒディン・バングラデシュ(JMB)」による犯行だった可能性を指摘する。さらにパキスタンの関与を疑う声もあり、同国外務省が強く反発している。
カビールさんは犠牲者の遺族らに向け、「こんなことを言っても助けにならない、耳に届かないかもしれないが、それでも言いたい。これは息子が意識的に決断したことではなかったと」と訴えた。
ムバシール容疑者の遺体とはまだ対面する気持ちになれないと話し、「息子はその遺体の中にはいないと信じていたい。まだ希望を持っていたい」とつぶやいた。