トルコ当局、拘束の兵士らに虐待や拷問か アムネスティ報告
収監者の多くは後ろ手に手錠をかけられて長時間座らされ、3日間食事を与えられず、水も2日間飲ませてもらえなかったと訴えた人もいる。
10人以上の弁護士から聴き取り調査を行った結果、ほとんどの依頼者が少なくとも4日間未決勾留され、家族や弁護士とも面会できなかった。罪名は本人にも弁護士にも告げられないケースが大半で、公判でも被告人の関与を裏付けるような証拠は提示されていないという。
こうした実態についてアムネスティは、「トルコの法律と国際法で定められた公正な裁判を受ける権利が侵害されている」と指摘。欧州連合(EU)の拷問防止委員会に対し、調査団を派遣して収監者の置かれた状況を調べるよう求めた。
報告書に対してトルコの司法相は、収監者に対する拷問や虐待は行っていないと述べ、証言の内容は事実無根だと反論。そうした証言をしているのは、エルドアン大統領がクーデター未遂の首謀者と名指ししているイスラム指導者フェトフッラー・ギュレン師の支持者だと主張した。