トナカイの死骸から炭疽菌感染か、13人入院 シベリア西部
ロシアの専門家によると、同地で炭疽菌の感染が広がったのは1941年以来。1968年以降は感染事例は確認されていなかった。
米国立衛生研究所の専門家によると、炭疽菌には切り傷などから胞子が入り込む皮膚感染と、食肉に起因する胃腸感染があり、皮膚感染の場合はおよそ5~10%の確率で死亡する。胃腸感染の場合、死亡率はもっと高いという。
ヤマロネネツ自治区の人口約50万人のうち、1万5000人は遊牧民として生活する。当局はウラル北部のヤマル地区で、遊牧民世帯を集団で避難させた。
当局は9月まで隔離を続け、住民や家畜に現地で検査を受けさせたりワクチンを接種するなどの対応を進めるほか、近く動物の死骸の回収と焼却に乗り出す方針。