色あせるチャイニーズ・ドリーム<1> 中国を離れるアフリカ出身者
中国政府は、初めて「中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)」が開催された2000年を境に、アフリカの資源国と良好な関係を築く戦略を展開。2014年までに中国は米国を抜いてアフリカにとって最大の貿易相手国となり、100万人以上の中国人がアフリカ大陸に渡航した。
ナイジェリアやギニアにチャイナタウンが出現するなか、中国を視野に入れるアフリカの人々も増えていった。
ただ香港大学の講師ロベルト・カスティロ氏によれば、中国への移民は西洋に向かったアフリカ出身者とは異なる。西洋に向かった人々はアフリカで成功の機会に恵まれず、西洋諸国への定住を目指した。
一方、中国のアフリカ出身者は企業家精神に富み、さまざまな場所を巡り新天地での機会を模索する資金力を持っているという。中国に向かったアフリカ移民の40%は高等教育を受けていたとの調査もある。