被災地に非常事態宣言、余震で新たな被害も イタリア地震
イタリア・アマトリーチェ(CNN) イタリア中部を24日未明に襲った地震は、25日午後にもマグニチュード(M)4.1の余震が発生し、捜索救助活動に支障が出ている。イタリア閣議は同日、被災地の非常事態を了承し、5000万ユーロ(約57億円)の緊急拠出を発表した。
震源地に近いアマトリーチェでは、8歳の女の子がほぼ17時間ぶりにがれきの中から救出された。国営ANSA通信によれば、女の子は手術を受けて経過は良好だという。しかし一緒にいた10歳の姉は遺体で発見された。
これまでに確認された死者は少なくとも250人、負傷者は360人を超えている。
震源地からわずか1.6キロほどしか離れていない集落サレッタでは22人の死亡が確認された。現地入りしたCNN記者は、「発見されるのは遺体ばかり」「ここでは明るい話題は1つもない」と伝えている。
アマトリーチェに住む78歳の男性は、24日の本震では一部損壊にとどまっていた自宅が、25日の余震で倒壊した。家族と避難所に身を寄せた男性は、「何もかも失ってしまった」と涙ぐむ。
当局によれば、アマトリーチェでは193人が死亡。近隣のアックーモリでは11人、アルクアータ・デル・トロントでは少なくとも46人が死亡した。