シリア軍、アレッポ空爆を縮小へ 市民の避難のためと発表
(CNN) シリア政府軍は5日、一般市民を安全に避難させるため、北部の都市アレッポの東部地区への空爆や砲撃を縮小すると発表した。同市東部は反体制派の勢力下にある。
国営シリア・アラブ通信(SANA)が5日伝えた政府軍の声明によれば、この決定はあらゆる「テロリストの補給路」を遮断し「重要なテロリストの基地」を破壊した「わが軍のアレッポにおける成功」を受けたものだという。
SANAによれば政府軍はアレッポ東部の反体制派武装勢力の配置や倉庫の位置を正確に把握しているという。また、軍は反体制派に対して武装解除を呼びかけている。
アレッポの反体制派地域では、1週間以上にわたって政府軍とロシア軍による激しい空爆が続いている。
米国の非政府組織(NGO)「シリア系米国人医療協会(SAMS)」の報道担当者によれば、米ロが仲介した停戦が崩壊した9月22日以降、450人以上が死亡したという。
また、反体制派団体「アレッポ・メディア・センター(AMC)」の活動家はCNNに対し、政府軍の戦闘機は人が集まる市場や病院、モスク(イスラム教礼拝所)を標的にした攻撃を続けていると語った。
アレッポ東部への攻撃は、2011年のシリア内戦勃発以降、最も激しい暴力行為の1つとなっている。