タリバーン掃討作戦で市民30人死亡、米軍認める アフガン
(CNN) 米軍は5日、アフガニスタン北部クンドゥズ近郊の村で3日に実施したアフガン軍との共同作戦で市民30人が死亡したことを認めた。同市内で攻撃を計画していたとされる反政府勢力タリバーンの指導者らを狙った作戦だった。
アフガン駐留米軍のニコルソン司令官は5日の声明で、「どのような状況であれ、罪のない命が失われたこと」に「深い遺憾」の意を表した。そのうえで、アフガン側と協力して事実関係を明らかにし、遺族らを支援するとの方針を示した。
声明によると、作戦実行中に複数の場所でタリバーンから攻撃を受け、地上部隊と上空の米軍機が自衛目的で反撃した。
この作戦では米軍兵士2人も死亡し、国防総省が身元を公表した。タリバーン側の指導者やメンバーら数人が死亡したとの初期報告があるという。
一方、クンドゥズ州当局の報道官は、上空からの攻撃で市民少なくとも30人が死亡、25人が負傷したと発表。作戦ではアフガン特殊部隊のメンバー4人が死亡、6人が負傷し、武装勢力側の26人を殺害、10人を負傷させたと述べた。
同じ日に北部ファリャブ州では、タリバーンが撃った迫撃砲で結婚パーティーの参加者少なくとも7人が死亡、13人が負傷した。
クンドゥズでは昨年10月、国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」の病院が米軍の空爆を受け、多数の患者らが死亡した。米軍は4月、空爆に関与した軍要員16人の処分を発表したが、「意図的ではない人為ミスと機器の不具合が原因で、戦争犯罪には当たらない」との見解を示した。