「自分の手で容疑者を殺した」 フィリピン大統領が公言
(CNN) フィリピンのドゥテルテ大統領がダバオ市長だった当時、犯罪容疑者を自らの手で殺害していた事実を明らかにした。
ドゥテルテ大統領はマニラ市内で12日に行った講演の中で容疑者の殺害に触れ、「ダバオでは自分でやっていた。私にできるのだから、お前たちにできないはずがないと見せつけるためだった」と公言。「ダバオ市内を大型バイクでパトロールした。人を殺せるような出会いを本当に求めていた」と語った。
フィリピンではドゥテルテ大統領が6月に就任して以来、麻薬犯罪を容赦なく取り締まる「麻薬戦争」のために、半年足らずで5900人以上が殺害されている。
これに先立ち上院に設置された司法外殺人に関する調査委員会でも、ドゥテルテ氏が殺人にかかわったという証言が浮上していた。プロの殺し屋を自称する男性が9月に行った証言によれば、ダバオ市長だった当時のドゥテルテ氏は短機関銃「ウジ」で国家捜査局の当局者を銃撃して2つの弾倉を空にしたとされる。「200発を使い果たしたはず」と男性は証言していた。
この男性の証言によれば、ドゥテルテ氏が市長だった時期にダバオ市では殺人部隊によって1000人以上が殺害された。
上院の調査委員会は、ドゥテルテ大統領を批判していた上院議員が委員長を降板させられたことを受けて解散し、調査は10月で打ち切られている。