プーチン氏、米外交官追放せず 次期米政権に期待
だがプーチン氏はこの後、クレムリンから出した声明で、より寛容な姿勢を取った。ロシアからは誰も国外追放されないとし、さらなる行動を取る前にトランプ氏の大統領就任を待つ考えを表明。「我々は米外交官に問題を引き起こすつもりはない。誰も国外追放しない。米外交官らの家族や子どもが新年のお祝いに恒例の休日スポットを使用するのを禁じることはないだろう」と述べた。
ワシントンのロシア大使館が短文投稿サイトのツイッターで明かしたところによれば、ロシアは現在、米国から外交官とその家族を帰国させるための航空機を手配しているという。
CNNのロシア専門家はプーチン氏の「異例」の動きについて、残る任期中のオバマ政権を実質的に蚊帳の外に置くものだと指摘。米政府の動きに報復措置で対抗するのを避けることで、プーチン氏はオバマ氏に「大きな侮辱」を与えているとの見方を示した。
トランプ氏はツイッターで、「(プーチン氏が)報復を見送ったのは素晴らしい動きだ。私はプーチン氏は非常に賢い人物だと常々思っていた」と述べた。トランプ氏はロシアとの関係を改善させたい考えを示している。