フィリピン当局、覚醒剤890キロ押収 国内史上最大規模
マニラ(CNN) フィリピンで今月、同国史上最大規模となる890キロの覚醒剤が押収されたことが分かった。アギレ法相が27日、首都マニラでの記者会見で語った。
押収された覚醒剤は時価1億2000万ドル(約140億円)相当に上る。アギレ氏は「今年最大というだけでなく史上最大規模の押収だ」と述べた。
このほかに液状の覚醒剤1110リットルも押収された。
報道発表によると、フィリピン国家捜査局(NBI)は中国の組織が違法薬物を製造、密売しているとの情報提供を受け、4カ月前から捜査を続けていた。今月実施した一連の急襲作戦でこれら覚醒剤を押収し、中国人3人、フィリピン人7人を逮捕したという。
ドゥテルテ大統領は麻薬対策を主要政策に掲げて当選し、6月末に就任してから強硬な麻薬撲滅作戦を展開してきた。警察によると、7月以降の作戦で6000人近い死者が出ている。
反対派の議員からは「大量殺人に相当し、弾劾の対象になる」との声も上がっている。
ドゥテルテ氏はこのほか下品な発言や国際社会への無礼な態度でも物議を醸してきたが、世論調査では高い支持率を維持し、国民から信頼を集めている。