パキスタンが潜水艦ミサイル実験、「核の連鎖」の緊張強まる
ただしインドはパキスタンにとどまらず中国にも目を向けており、翻って中国は米国に照準を合わせつつある。カーナド氏はこの状態を「解決策のない核の連鎖」と形容し、「この地域にとって最大の戦略的問題」と位置付ける。
パキスタンのバーブル3は、1990年代にパキスタン国内でほぼ無傷で見つかった米国製ミサイルの技術を分析して開発されたと思われる。パキスタン軍の発表によると、地上発射式巡航ミサイルの改造版で、射程は約450キロ。「水中制御式の推進機能や高度な誘導・航行機能など、最新鋭の技術」を結集し、敵のレーダーや対空防衛をかわす能力を搭載。ある程度のステルス技術も採用しているという。
パキスタンとインドはカシミール問題を巡って対立を深めており、今回のミサイル発射で一層緊張が高まる可能性もあるとジェーンズは予想している。