メキシコ、「麻薬王」を米国に引き渡し
8月にはグスマン容疑者の息子が中部ハリスコ州のリゾート地、プエルトパジャルタのレストランで誘拐されたが、これはカルテルの弱体化につけ込んだ事件とみられている。息子は後に解放された。
米政府によれば、メキシコから米国には年間で190億~200億ドル分に相当するヘロイン、大麻、コカイン、覚せい剤が密輸されている。
グスマン受刑者のシナロア・カルテルは以前から、そうした米国への密輸のかなりの部分を手がけてきた。それを支えたのが同受刑者の巧みなビジネス戦略と、カルテルが支配してきた密輸ルートだった。