イエメンの米軍作戦、民間人の犠牲多数で反米感情強まる恐れ
今回の作戦で特殊部隊は、過激派「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」に近い地元部族メンバーも標的としていた。米中央軍は、作戦によってAQAPの幹部3人が死亡し、貴重な情報を入手できたと強調。その一方で米海軍特殊部隊も隊員1人が死亡し、米兵3人が負傷、オスプレイ1機が失われた。
国際危機グループのアナリスト、エイプリル・ロングリー・アリー氏は、民間人多数が犠牲になったことで「イエメンの政界で反米感情が高まり、AQAPにとって有利に作用する」と予想する。
AQAPも事後に発表した声明で民間人に死傷者が出たことを強調、「こうした米国の愚かさにより、イエメン全土の兄弟や部族の間でムジャヒディン(イスラム聖戦士)の意思は強まる一方だ」と主張した。