イスラエル国防相、「シリア防空システムの破壊」を警告
エルサレム(CNN) イスラエル軍によるシリア空爆にシリア軍が地対空ミサイルなどで応じたことに対し、イスラエルのリーベルマン国防相は19日、次回同じ動きがあればただちに報復すると警告した。
リーベルマン氏は同日午前にイスラエルの公共ラジオを通し、「シリアがまた我が国の航空機に対して防空システムを使ったら、次はためらうことなくシステム全体を破壊する」と述べた。
イスラエル軍は16日夜から17日朝にかけて、シリアの首都ダマスカスや遺跡都市パルミラ周辺を空爆した。イスラエルと敵対するレバノンのシーア派組織「ヒズボラ」への武器流出を阻止するのが目的だったとしている。
これに対してシリア軍は複数のミサイルを発射し、イスラエル軍機1機を撃墜、もう1機を損壊させたと主張。イスラエル軍はこれを「全くのうそ」だと否定していた。
リーベルマン氏は「我々の問題の中心は何よりもまず、シリアからレバノンへ高度な武器が流出していることだ」と語り、「流出の現場を見つけるたびに、その阻止を図る。この点については一切妥協しない」と強調した。
同氏は昨年の就任以降、こうした強硬発言を繰り返している。
シリアのアサド政権を支援するロシアは、空爆から24時間以内にイスラエルの駐ロシア大使を呼び出すという異例の反応を示した。イスラエルのネタニヤフ首相は先週、ロシアのプーチン大統領と会談し、シリアでの軍事行動を互いに調整して偶発的事故を防ぐとの方針を確認していた。