シリア政府軍、化学兵器使用か 民間人70人死亡と活動家ら
ガスの正体や、空爆に関与した航空機がシリア軍の所属だったのかどうかは正式に確認されていない。
イドリブ県は大半が反体制派の支配下にあり、シリア政府軍や同盟国ロシアによる空爆の標的とされてきた。
しかし政府軍の総司令部は、この地域で化学兵器や有害物質を使用した事実はないとする声明を出し、「テロ組織やその支持勢力による犯行」として非難した。アサド政権は反体制派の武装勢力をテロリストと呼んでいる。
ロシア国防省は国営タス通信を通した声明で、この地域で空爆は実施していないと明言した。
反体制派からは、2013年に首都ダマスカス近郊の反体制派拠点グータで政府軍が化学兵器を使用したとされる攻撃との共通点を指摘する声が上がっている。
米国のオバマ前大統領は当時、シリアへの軍事介入も辞さない意向を示したが、アサド政権が化学兵器を国際管理下に置く案に合意したことを受けて撤回した経緯がある。