最強の非核爆弾、米が実戦初使用 アフガンでISISに投下
ワシントン(CNN) 米軍は13日、核を除く通常兵器の中で最強の威力をもつ大規模爆風爆弾(MOAB)の「GBU43/B」を、アフガニスタンで過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の拠点に投下した。米当局者が明らかにした。MOABが実戦に使われたのは初めて。
作戦に詳しい米国防当局者によると、爆弾は現地時間の午後7時32分に投下した。MOABは「全ての爆弾の母」とも呼ばれるGPS誘導式の爆弾で、全長約9メートル、重さは約10トン。
トランプ大統領は同日、「新たな成功を収めた」と爆弾投下を評価した。
国防総省のスタンプ報道官がCNNに語ったところでは、MOABの投下には、アフガニスタンに配備して米空軍特殊部隊が運用している空軍機「MC130」を使用した。
当局者によると、投下したのはパキスタンとの国境に近い東部ナンガルハル州アチン地区で、ISISが使っている洞窟やトンネルなどの施設および人員を標的とした。
ホワイトハウスのスパイサー報道官は13日、この攻撃について、「ISISの戦闘員が自由な移動に使っているトンネルや洞窟を狙った」と話した。
駐米アフガニスタン大使によると、この地区では1週間ほど前から、米軍特殊部隊とアフガン軍によるISISとの戦闘が激化。ISISが仕掛けた地雷のために米軍とアフガン軍が進攻できなくなったことから、トンネルを除去するために爆弾を投下したとしている。