米CIA、対北朝鮮の専門組織を新設 韓国支部も増強か
(CNN) 米中央情報局(CIA)は12日までに、対北朝鮮専門組織「コリアミッションセンター」を創設したことを明らかにした。同国による核や弾道ミサイルの脅威の増大が背景にある。
CIAは10日の発表の中で、朝鮮半島の脅威に焦点を絞った組織の設置により、CIAの資源や能力をフルに活用して北朝鮮の問題に対応できると説明している。
同センターはバージニア州にあるCIA本部に本拠を置き、経験豊富な要員や職員を結集する。情報機関や国家安全保障当局とも緊密に連携していく方針。
CIAのポンぺオ長官は声明の中で、相次ぐ核実験やミサイル実験を強行する北朝鮮を「深刻な脅威」と位置付けた。
元CIA高官のジョン・ニクソン氏によると、同センターは北朝鮮を24時間態勢で監視して、恐らくは1日に2回、情報機関やトランプ政権に現状を報告する見通し。
CIAにはこれまで地域別に10のセンターがあり、朝鮮半島は「東アジア太平洋ミッションセンター」の管轄下に置かれている。
ニクソン氏によると、コリアミッションセンターは韓国の情報機関との連携も強化する見通し。韓国では、北朝鮮との対話を模索する文在寅(ムンジェイン)氏が大統領に就任したばかり。このタイミングでCIAが新センターを設置したことは「興味深い」とニクソン氏は言い、「文氏は北朝鮮との違う関係を求めている。これは大きな助けになると思う。強硬姿勢は決してうまくいかない」と指摘する。
CIAはソウル支部の増強も目指しており、新しいソウル支部長が任命されるかもしれないとニクソン氏は予想している。