ロシア軍機、米軍機に1.5mの異常接近 バルト海上空
ワシントン(CNN) ロシア軍の戦闘機がバルト海上空の国際空域で、米軍の偵察機に異常接近していたことが21日までに分かった。米当局者が明らかにした。米国側は「安全性を欠く」状況だったと主張している。
この件は、米FOXニュースが最初に報じた。ロシア軍のスホイ27戦闘機は19日、米空軍の偵察機RC135から約1.5メートルの距離まで接近した。同当局者は、ロシア軍機が不規則な動きを示したとも語った。
米欧州軍(EUCOM)の報道官はCNNに対し、ロシア軍機の飛行は安全でなかったと指摘した。
米当局者がCNNに語ったところによると、バルト海周辺で米ロの航空機や艦船が遭遇した例は、今月だけで30回を超えている。大半が安全性に問題はなく、今回のような接近は異例だという。
ロシア側は、米軍の偵察機が同国の領空付近で同伴飛行したロシア機に向かって旋回し、近付こうとしたと主張。米国側による挑発との見方を示した。
これに対して米海軍報道官は、米軍機は国際空域を飛行していたと強調し、挑発行為は一切なかったと述べた。
ロシアは最近、米軍主導の有志連合がシリア政権軍機を撃墜したことに反発し、シリア西部の上空では米軍機を含むあらゆる飛行体を「標的」として扱うと発表している。