タンクローリーが横転・爆発、死者140人 パキスタン
カラチ(CNN) パキスタン中部のパンジャブ州バハワルプルで25日、ガソリンを積んだタンクローリーが横転し、漏れ出したガソリンを回収しようと住民らが集まったところで爆発が起き、警察や病院によると少なくとも140人が死亡した。当局が爆発の原因について捜査を進めている。
近くの病院に100人以上の負傷者が運ばれた。別の病院ではさらに40人が手当てを受けているが、その全員が体の70%以上にやけどを負っている。現場から北へ約100キロ離れた軍病院にもヘリコプターで51人が搬送され、全員が重体だという。
州当局の報道担当者によると、バハワルプルには非常事態宣言が出された。
国営APP通信によると、タンクローリーが道路からそれて横転し、大量のガソリンが流出したため、近くの村人やマンゴー農園の労働者らが容器を持って集まってきた。女性や子どもを含む多くの人が爆発に巻き込まれたという。
地元の緊急対策当局者がAPP通信に語ったところによると、現場にいた住民の一部がたばこを吸ったり、友人や知人に電話をかけたりしていたのが引火の原因となった可能性がある。あるいは、タンクローリーのバッテリーから火花が発生したとも考えられる。
警察の情報筋によれば、交通警察は近隣住民に対し、現場に近付かないよう呼び掛けていた。タンクローリーは南部カラチから北部のラホールまで、2万5000リットルのガソリンを運ぶ途中だった。
APP通信は、この爆発でバイク75台と車6台が破壊されたと伝えている。
シャリフ首相は直後に声明を出し、弔意を表明した。孫の卒業式出席のため訪れているロンドンから急きょ帰国するという。