米軍、ロシア機異常接近の写真公開 操縦士の姿くっきりと
(CNN) ロシアのSu27戦闘機がバルト海上空で米空軍のRC135偵察機に約1.5メートル以内の距離まで接近した件で、米欧州軍は24日までに、異常接近の瞬間を示す複数の写真を公表した。
米欧州軍の報道官によると、今回のインターセプト(進路妨害)は19日、米軍機が「国際空域を飛行」していた際に発生。接近スピードが速くロシア軍機の制御が不安定だったことから、「今回の接近は安全性を欠くものと断定された」としている。
今回発表された一連の写真は、ロシア軍機が米軍機の主翼の至近距離を飛行している様子を示しており、ロシア軍機の操縦士がコックピット内にいる姿がはっきりと見える。同機が武装しているのも確認できる。
ロシアは今回の接近で同国機に非があったとの主張に異を唱え、米軍の偵察機2機がロシア国境に近づいたところをロシア軍機がインターセプトしたとの見方を示した。
ロシア国防省は国営タス通信を通じ、RC135偵察機が同伴飛行中に挑発的な旋回を行いながらロシア軍機に接近しようとしたと主張。その10分後に2機目のRC135が同じ空域に入り、これもロシア軍機にインターセプトされたとしている。
一方、米国防総省のデービス報道官は、米軍機が活動していたのは国際空域であり、挑発的な行動は一切なかったとしている。
米当局者によると、今月に入りバルト海周辺で米ロの軍用機や艦船が遭遇する回数は30回を超えている。ただ、その大半で安全上の問題は生じていないという。