カタールと断交の4カ国、13項目要求 アルジャジーラ閉鎖など
アラブ首長国連邦・アブダビ(CNN) カタールと断交したサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、エジプトの4カ国は24日までに、カタールに対し13項目の要求リストを送付し、10日以内にこれに応じるよう求めた。要求の一部がカタール政府の怒りを買い、今回の危機を悪化させる可能性もある。
要求のうち主なものは、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラとその提携局の閉鎖▽カタールにおけるトルコ軍基地の展開の停止▽イランとの外交関係の縮小▽過激派組織との関係断絶▽4カ国に対する内政干渉の中止▽4カ国の国民へのカタール国籍付与の中止――など。
カタールは23日、リストを受け取り、要求内容を精査していることを確認。カタール外務省は、同国と近隣諸国の仲介役を果たしているクウェートに正式な反応を伝える方針だと明らかにした。
カタール政府広報部門のトップは、今回の要求でカタールがかねてから主張してきたことが確認できたと言及。「この違法な包囲はテロとの戦いとは関係ない。カタールの主権を制限し、我々の外交政策を他国に委ねさせることが目的だ」と述べた。
国営カタール通信(QNA)によれば、同国の国家人権委員会はアルジャジーラの閉鎖や市民権などについて懸念を表明。アルジャジーラは、いかなる形であれ同局閉鎖を要求するのは、同地域における表現の自由を抑圧する試みに等しいと述べた。
今回の要求を提示した中東4カ国は5日、テロを支援し同地域を不安定化させているとしてカタールと断交していた。一方、カタールは、同国がテロ組織を支援しているとの批判を否定。批判は「不当」であり「事実無根」だとしている。