新首相にアバシ氏選出、前首相の後継指名は弟 パキスタン
パキスタン・イスラマバード(CNN) パキスタンのナワズ・シャリフ首相が汚職疑惑で辞任に追い込まれたことを受け、同国議会は1日、後任を選ぶ投票を行い、与党・イスラム教徒連盟シャリフ派(PML-N)のシャヒド・カカーン・アバシ前石油・天然資源相を首相に選出した。
アバシ氏はシャリフ氏の弟、シャバズ・シャリフ氏が首相に就任するまでのつなぎ役とみられている。
アバシ氏は投票後、記者団に対し、自らが単なる暫定首相であることを否定。「つなぎ役としてここにいるわけではない。内閣の助けがあれば、仕事に取り組んで何か重要なことを成し遂げるつもりだ」と述べた。
パキスタン最高裁は先週、シャリフ氏が議会や司法制度に対し不誠実な態度を取ったとして、これ以上は首相職にふさわしくないとの判断を示していた。これを受けシャリフ氏は辞任。すぐに弟のシャバズ氏を後継に指名していた。
シャバズ氏は現在、東部パンジャブ州の州首相を務めている。現時点では議員資格を保有していないため、直ちに首相に就任するのは不可能。シャリフ氏の議席(パンジャブ州選出)を目指して9月の補選に立候補し、ここで勝利したい考え。パンジャブ州では、シャリフ氏が属するPML-Nへの支持が根強い。
一方、野党指導者の元クリケット選手、イムラン・カーン氏はシャバズ氏とアバシ氏の指名を批判。2人とも腐敗しているとし、両氏に対する汚職調査を再開するよう求めている。