トランプ氏の電話会談記録、米紙公表 メキシコ首脳を「説得」
ワシントン(CNN) 米紙ワシントン・ポストは3日、トランプ米大統領が就任直後の1月に行ったメキシコ、オーストラリア両首脳との電話会談の内容を公表した。メキシコのペニャニエト大統領に対しては、国境の壁について発言を控えるよう強く呼びかけていたことも明らかになった。
電話会談は就任から7日後の1月27日に行われ、ペニャニエト大統領とは主に通商・移民問題について議論した。トランプ大統領は、メキシコは最終的に国境の壁の費用を払うことになるだろうと述べるとともに、支払いに応じない姿勢を公に示しているペニャニエト大統領に対し、そうした主張をやめるよう求めた。
トランプ大統領は電話で「そういうことをマスコミに言ってはならない」「マスコミはそれを取り上げるだろうが、私はがまんできない。そういうことを言ってはならない。なぜなら私はそうした状況の下で交渉できないからだ」と強調した。
またワシントン・ポストは、トランプ大統領が同じ日に行ったオーストラリアのターンブル首相との電話会談の内容についても報じた。トランプ大統領は難民受け入れへの合意を断り、会談は平行線のまま終わった。この記録からは、トランプ大統領がいらだちを強めていった様子がうかがえる。
トランプ大統領はターンブル首相に対し「こうした電話を一日中かけているが、この電話が最も不愉快だ」「(ロシアの)プーチン大統領との電話は快適だったのに、これはくだらない」と不満をあらわにした。
トランプ大統領は電話会談中、就任後の早い段階で選挙公約を達成する必要があると繰り返し相手に訴えている。
ペニャニエト大統領との会談では、国境の壁の費用負担について自身とメキシコ当局が交渉を続けると公表したい意向を示した。「最後にはうまくいくということが伝わればそれでOKだ」とトランプ大統領は述べたという。