日米豪の外相が共同声明、南シナ海情勢に「重大な懸念」
香港(CNN) 米国のティラーソン国務長官と日本の河野太郎外相、オーストラリアのビショップ外相は7日、東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議が開催されたフィリピンで会談し、終了後の共同声明で、南シナ海の領有権をめぐる問題に改めて「重大な懸念」を表明した。
南シナ海では中国が東南アジア諸国などと領有権を争い、人工島に滑走路や港湾施設を建設するなど軍事拠点化を進めている。これに対して米軍は、艦船や航空機を現地へ派遣する「航行の自由」作戦を主導してきた。
3カ国は共同声明で、同作戦の続行を改めて表明した。さらに全ての関係国に対し、境界が定まっていない海域での埋め立てや施設建設、軍事化を控えるよう呼び掛けた。
また、中国とASEAN諸国が6日、将来的な枠組みで合意した南シナ海での行動規範について、法的拘束力のある、国際法に沿った内容にするべきだと訴えた。
行動規範についての正式な交渉が始まるのは11月以降となる見通し。中国の王毅(ワンイー)外相は、行動規範に法的拘束力を持たせることに中国が同意するかどうかを明言しなかった。