パレスチナ統一政府樹立へ、ハマスが総選挙容認の姿勢
エルサレム(CNN) パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは17日、ガザ行政委員会を解体し、パレスチナ統一政府のガザでの活動や総選挙に向けた動きを受け入れると発表した。
今回の発表は、パレスチナ自治政府が統治するヨルダン川西岸との和解につながる可能性もある。自治政府を率いるファタハとハマスは、エジプトのカイロで間接的な交渉を続けていた。
ハマスはこの交渉について、「パレスチナの和解と分断の終結に対するエジプトの関心と、国家統一の達成によってパレスチナの人々の希望をかなえることへの我々の関心の表れ」と説明している。
ハマスが今年に入って行政委員会を設置したことに対し、パレスチナ自治政府のアッバス議長は強く反発。同委員会は影の政府であり、ハマスがガザの実行支配を強めようとしていると非難していた。
同委員会が解体されれば双方の大きな溝が解消され、和解に向けた可能性が開ける。
パレスチナでは2007年にハマスがファタハ率いるパレスチナ自治政府をガザから締め出し、ヨルダン川西岸との間で対立を続けていた。
この数カ月は自治政府がガザへの電力供給を削減し、ガザにいる職員の給与をカットするなど、ハマスに対する締め付けを強めていた。