インラック元首相に禁錮5年の判決、本人不在のまま タイ
バンコク(CNN) タイのインラック元首相が在任中のコメ買い取り制度をめぐって職務怠慢などの罪に問われていた裁判で、同国の最高裁判所は27日、国外へ逃れたとされる本人が不在のまま、禁錮5年の有罪判決を下した。
判決公判は当初、先月25日の予定だったが、この日まで延期されていた。インラック氏が所属するタイ貢献党の幹部筋は当時、本人が直前に出国してアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに滞在していると述べた。
タイ軍事政権のプラユット暫定首相は26日、インラック氏の居場所は分かっていると述べ、判決後に公表する方針を示した。
コメ買い取り制度では農家に市場価格よりも大幅に高い金額の支払いが約束され、公金の浪費などと批判を招いた。インラック氏は14年の軍事クーデターで政権を追われ、15年に訴追された。最大で禁錮10年の刑が言い渡される可能性があった。
裁判所前には判決を待つ支持者らの姿がみられたものの、先月の公判予定日に歩道まであふれ、警察が厳戒態勢で対応した集団の人数よりははるかに少なかった。