クルド人自治政府、独立問う住民投票で勝利宣言 イラク
イラク・アルビル(CNN) イラクのクルド人自治政府(KRG)を率いるバルザニ議長は26日、同国からの独立の是非を問う住民投票について、独立支持派が勝利を収めたとの見方を表明した。
テレビで演説したバルザニ議長は「誇り高きクルドの民が、反骨精神を発揮して自分たちの意志を貫いた」と強調。イラクからの独立を是とする投票結果により「新たな展望が開けた」と述べた。
投票を管轄する委員会は結果についての公式発表をまだ行っていないが、KRGの外相はCNNに対し、中間集計の段階で独立支持の票が多数を占めていると説明した。
25日に行われた住民投票について、イラク政府は憲法に反すると強く非難。一方のKRGは、投票結果を通じイラクと独立をめぐって協議する際の信任が得られると主張していた。
同じく国内にクルド人問題を抱えるイランやトルコは、イラクと同様の動きが自国で起きることへの懸念から住民投票を非難する声明を発表。米国、英国、国連も、過激派組織「イラク・ シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討作戦に支障が出かねないとして投票を実施しないよう警告していた。