ベネズエラ州知事選、有権者に混乱も 投票所に長蛇の列
ベネズエラ・カラカス(CNN) 南米ベネズエラで15日、23州の知事を選ぶ選挙が一斉に行われた。同国の大規模選挙は、デモ隊と警官隊の衝突で死者を出した7月の制憲議会選挙以来。
知事選が行われる23州のうち、現時点では3州を除くすべての州の知事が政府を支持している。しかし政治コンサルティング会社ユーラシア・グループによると、もし今回の選挙が公正に行われれば、18~21州で野党系の知事が選出される可能性もある。
投票日を前に野党側は、選管当局が政府寄りの候補者を後押しする目的で、投票を混乱させたり、野党の支持基盤地域にある投票所を別の場所に移したりしていると非難していた。
実際に15日の投票では、自分がどこで投票すればいいのか分からない有権者も多かった。投票所には長時間の行列ができた。
投票所の場所が変更になったという有権者の女性は、「多分、私に投票させたくないのかもしれない。それでも私たちは1票を投じて、自分たちの知事を選ばなければならない」と語った。
マドゥロ大統領は同日の選挙について、「ベネズエラにとって、革命民主主義にとって、社会民主主義にとっての成功」と位置付けた。
今回の選挙を巡って米国務省は、選挙プロセスの公正さに疑問があるとしてベネズエラの選管を批判。これに対してベネズエラ選管は、主権侵害に当たるとして反発していた。