シンガポール航空、北朝鮮ミサイル発射受け航路変更していた
香港(CNNMoney) シンガポール航空が今年7月、北朝鮮のミサイル発射をめぐる懸念から、アジアと米国を結ぶ航路を変更していたことが分かった。同社の広報担当者が6日、CNNに明かした。
広報担当者によれば、シンガポール航空は北朝鮮による7月のミサイル発射を受け、韓国の首都ソウルと米ロサンゼルスを結ぶ定期便の航路を変更した。同社は今週まで航路変更について公表していなかった。
日本海北部の海域を避けるための航路変更を行ったことにより、同社の航空便は現在、「ミサイルの軌道付近」を飛行していないという。
アジアの航空会社では他の2社がこのほど、北朝鮮が先週発射した弾道ミサイルを目撃したようだと一部の乗務員が報告していることを公表。これを受け、東アジア地域の航路に注目が集まっている。
香港を拠点とするキャセイパシフィック航空によれば、米サンフランシスコ発香港行きの便の乗務員から、北朝鮮が先月29日に発射した弾道ミサイルとみられる物体が大気圏に再突入するのを目撃したとの報告があった。
また韓国の大韓航空は、ソウルへ向かう2便の操縦士が「光を目撃した」とし、「あのタイミングだったため誰もがミサイルに違いないと考えている」と説明した。
北朝鮮はこの日、同国の兵器の中で最も大型で強力なミサイルとみられている「火星(ファソン)15」を発射していた。北朝鮮政府はこのミサイルについて、高度4475キロに達した後に日本海に落下したとしている。