母親がHIVを秘密に、全家族感染 一変した少女の人生を追う ウガンダ

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10代の頃のジェニファー・ムカイトさん

10代の頃のジェニファー・ムカイトさん

良き相談相手であり、自分の面倒を見てくれていた母親の死を受け、ムカイトさんを取り巻くすべての状況は一変した。自殺を望んだこともあるという。

ムカイトさんによれば、父親はHIV陽性の娘たちの面倒を見ることに何のメリットも見いださなかった。

ムカイトさんはすぐに父方の祖母の家に送られ、そこで1年ほど侮蔑や罵倒の言葉などを浴びた。こうした言葉は主に、死んだ母親と、彼女がウイルス感染を秘密にしていた事実に向けられたものだった。学費はもらえず、他の人と同じ食事も与えられなかったという。

2016年後半には父親が、ムカイトさんはもう結婚する時期だと主張し始めた。父親の目から見ると、当時21歳だったムカイトさんは結婚には遅すぎる可能性もあった。

ウガンダの若者のHIV問題などに取り組むプログラムの責任者は、「特にHIVを持つ思春期の少女の場合、こうした例はごく普通だ」と指摘。「多くの少女は学校をやめ、結婚するように言われる」と話す。

ムカイトさんはこうした圧力に屈することなく、地元の福祉関係者に助けを求めた。この人物はムカイトさんに牧師を紹介してくれ、今は牧師と一緒に暮らしている。ブギリ県にある村の職業訓練施設で理容を学んでいるほか、感染の事実を知った時から抗HIV治療も受けてきた。

夫を持ち子どもを産みたいとの希望もあるが、まずは勉強を終えたい考えだ。

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