北で拘束の米学生の父親、五輪開幕式出席へ 米紙報道
(CNN) 北朝鮮に拘束され、意識不明のまま米国に帰国して間もなく死亡した大学生オットー・ ワームビアさんの父親のフレッド・ワームビアさんが、今月9日に韓国・平昌で始まる冬季五輪の開幕式に出席する見通しであることが分かった。米紙ワシントン・ポストが4日報じた。
五輪開幕式には、ペンス米副大統領に招かれる形で出席するという。フレッドさんは先月30日に行われたトランプ米大統領の一般教書演説にも夫人とともに出席していた。
息子のオットーさんは2016年に北朝鮮で拘束された。1年5カ月後、植物状態で解放され帰国したが、入院先の病院で死亡した。22歳だった。
昨年9月のCNNとのインタビューでフレッドさんは帰国した際のオットーさんについて「すでに死の床にあった」「オットーは金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長とその政権によって組織的に拷問され、故意に負傷させられた。これは事故ではなかった」と語っていた。
北朝鮮はオットーさんがボツリヌス症のため昏睡(こんすい)状態に陥ったと説明していた。
冬季五輪に出席するペンス副大統領は、現地で北朝鮮体制の「現実」を指摘し、「五輪での北朝鮮の行動は、地球上で最も専制的、抑圧的な体制という現実を隠すためのごまかしだということを世界に思い知らせる」考え。同氏の側近が4日、米ニュースサイト「アクシオス」に語った。