シリアの惨状に言葉なし、ユニセフが「無言」の声明
(CNN) 国連児童基金(ユニセフ)は20日、シリアで続く「子どもに対する戦争」について、無言の「声明」を発表した。
ユニセフのゲールト・カッペラエレ中東・北アフリカ地域代表は、声明の中で「殺害された子どもたちと、その母親、父親、そして彼らが愛した人たちのことを、正当に言い表せる言葉はない」と指摘。続いて引用符のみを10行並べ、筆舌に尽くしがたいシリアの惨状を空白で表現した。
この声明はソーシャルメディアにも掲載された。ユニセフは、シリアで2011年から続く内戦によって殺戮(さつりく)がエスカレートする状況に対し、脚光を浴びせたい意向だ。
シリア政権は、反体制派が支配するダマスカス郊外の東グータ地区で空爆を続けている。この空爆によって、過去24時間で子ども少なくとも20人を含む250人以上の民間人が死亡した。
シリア人権監視団(本部・英国)によると、今回の空爆による犠牲者数は、2015年に同地で化学兵器が使われたとされる攻撃以来、最悪の状況となっている。
ユニセフの無言の声明は、次のような文言で締めくくられている。
「ユニセフは今回、無言の声明を発表した。子どもたちの苦しみと、我々の憤りを表現する言葉はもうない」「この苦しみを生じさせている者たちには、その残虐行為を正当化する言葉がまだあるのか」
ツイッターに掲載された声明。
#RunningOutOfWords
— UNICEF MENA (@UNICEFmena) 2018年2月20日
Statement from @gcappelaere on the war on children in #Syria
Reports of mass casualties among children in Eastern #Ghouta and Damascus#ChildrenUnderAttack pic.twitter.com/X2FYJ4OPnf