山火事が町のみこむ、住民は海岸に避難 オーストラリア
(CNN) オーストラリア南東部ニューサウスウェールズ州で、沿岸部の町が大規模な山火事にのみこまれ、住民数百人が海岸や近隣の町に避難している。
当局によると、山火事は森林1200ヘクタールあまりを焼き尽くし、18日夕には沿岸部の町タスラに延焼、100棟以上の建物が焼失した。
ニューサウスウェールズ州首相によると、猛暑や強風にあおられて火の回りが速く、住民は集団避難を強いられたという。
多数の住民が煙を吸い込んで手当てを受けたが、行方不明者や重傷者が出たという報告は入っていない。
消防は住宅約400棟に対する延焼を食い止めたものの、住宅69棟が焼失、39棟が損傷した。地元消防局によると、住居用トレーラーなど30台も破壊された。
ロイターの報道によると、気温が41度にまで上昇する中、一部の住民は海岸に避難した。
「海岸まで5キロの距離を、200人以上の人と一緒に歩いた」。住民のシモーン・ウォードさんはそう語り、「あまりに近くて本当に怖かった。炎や爆発が見えた」と振り返った。ウォードさんはその後、近隣の町に避難したという。
オーストラリア1周旅行中のクリス・ボウルズさんは、タスラ市内の住宅や街路樹を覆うように立ち上る炎と煙の写真をインスタグラムに投稿。「車で通りかかった際に、住宅が炎上する様子が見えた」と伝えている。