トルコ軍、シリア北西部のクルド人拠点を制圧
(CNN) トルコのエルドアン大統領は18日、トルコ軍とシリアの反体制派武装組織「自由シリア軍(FSA)」がシリア北西部にあるクルド人勢力の拠点、アフリンの中心部を支配下に置いたと発表した。
エルドアン氏によると、トルコ軍とFSAの部隊は同日午前8時30分、アフリン中心部を完全に掌握してトルコ国旗を掲げた。
市内では「テロリスト」残党の掃討作戦や地雷撤去作業が続いているという。同氏は「アフリン中心部にはもはやテロ組織のぼろ切れでなく、平和と安全の象徴がはためいている。トルコ国旗とFSAの旗が掲げられている」と強調した。
アフリンはトルコ国境から50キロ以内に位置し、対テロ戦で米国と共闘するクルド人民兵組織「人民防衛隊(YPG)」が支配していた。だがトルコはYPGを、同国でテロ攻撃を繰り返すクルド人非合法組織「クルディスタン労働党(PKK)」のシリア支部と位置付けて敵視し、今年1月20日からアフリンに攻勢を仕掛けていた。
アフリンでは18日、YPGの報道担当者が「トルコ兵士を1人残らず退治するまで戦い続ける」と宣言し、長期戦の構えを示した。YPGを主力とするクルド系とアラブ系の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」も戦闘続行を宣言した。
アフリンのクルド人当局者や監視団体は17日、2~3日前からの戦闘激化で15万人以上の住民が避難を強いられたと訴えていた。