金正恩氏「核実験の必要なくなった」 弾道ミサイル試射も中止
ソウル(CNN) 北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は21日、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が核実験や大陸間弾道ミサイルの試射は必要なくなったとの認識を示したと伝えた。
KCNAによれば、金委員長は「完全な核兵器が証明された状況で、いかなる核実験や中距離・大陸間弾道ロケットの試射も必要なくなった。北部の核実験場も使命を終えた」と述べた。
これを受け、トランプ米大統領はツイッターで「北朝鮮は全ての核実験を中止し、主要な実験場を閉鎖することに同意した」と歓迎の意を表明。「北朝鮮と世界にとって素晴らしいニュース。大きな前進だ」としたうえで、米朝首脳会談を楽しみにしていると述べた。
北朝鮮の情報筋はCNNに、金委員長が自国にとっての新しい一章を開くことをついに決断したとの見方を示した。金委員長は非核化の道を進むことを決意し、経済の成長と改善に専念する意向だという。
同情報筋はさらに、金委員長は他国との関係改善を図ることが前途として最善と判断したとも指摘。金委員長が国際社会からついに認められた状況であり、今が歴史的な好機だとしている。
韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領と金委員長は27日、南北を分ける非武装地帯で会談する予定。会談では非核化が焦点になるとみられている。トランプ氏は5月下旬もしくは6月に金委員長と会談する見通しだ。
北朝鮮は昨年9月に豊渓里(プンゲリ)の実験場で6回目の核実験を実施。また、長年にわたり核弾頭の小型化も試みてきた。