世界の難民、6800万人超と過去最多に 国連発表
(CNN) 世界各地で昨年、紛争や暴力、迫害から逃れて難民や避難民となっていた人は6800万人以上と、一昨年の6560万人を超えて過去最多を記録したことが分かった。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が19日に出した年次報告書で明らかになった。
報告書は20日の「世界難民の日」に合わせて発表された。
UNHCRによると、内戦の続くシリアから避難した人が依然として多数を占めるが、アフリカ東部の南スーダンや、ミャンマーなどから新たに逃れた人も多かった。
難民の出身国はこの3カ国とアフガニスタン、ソマリアの計5カ国で全体の3分の2を占めた。
昨年の平均では、2秒ごとにどこかで1人が家を追われた計算になるという。世界人口の110人に1人は難民か国内避難民、難民申請者だ。
グランディ難民高等弁務官は、難民をめぐる状況が転換点に達していると主張。国や社会が単独で対応を強いられることのないよう、従来よりもはるかに包括的なアプローチが必要とされているとの考えを示した。