噴火活動で一時閉鎖、その後業務再開 バリ島の空港
(CNN) 国際的な人気観光地であるインドネシア・バリ島のヌグラライ国際空港当局は29日、同島アグン山の噴火活動による火山灰や蒸気の影響で空港の一時的な封鎖を発表したが、風向きが変更したとの理由で同日中の業務再開を発表した。
空港封鎖により、オーストラリアのカンタス航空を含む複数の航空会社の300を超える便が欠航や遅延を強いられ、搭乗予定だった数千人規模の乗客に影響が出ていた。
火山灰は同島の西方もしくは南西の方向へ移動すると予想されている。また、地震活動が増加する可能性も指摘されている。火山灰の発生は視界を弱め、航空機エンジンの機能障害などをもたらす恐れがある。
バリ州の州都デンパサールにあるヌグラライ国際空港は昨年11月にもアグン山の火山活動の活発化に伴って閉鎖されていた。住民2万9000人以上が自宅などからの退避を強いられ、航空便が24時間にわたって運航中止となり、国内線や国際線の乗客5万9000人が立ち往生を余儀なくされてもいた。
火山活動は今年の2月になって弱まり、同島の観光行政当局は火山警報をレベル4から3に低くしていた。ただ、アグン山の山頂から4キロ範囲を立ち入り禁止にする措置は依然続いている。
インドネシアは環太平洋火山帯に位置し、火山噴火や地震も再三発生している。